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いしど式の「自立」は世界共通の必要な力。そろばんを通じて身に付く計算力だけではない海外での魅力とは
いしど式そろばんゆめきっず尾道栗原校
70日前
そろばんは、日本の伝統的な計算道具ですが、近年では海外でもその魅力に気づく人が増えています。そろばんは、算数や数学の能力を高めるだけでなく、集中力や記憶力、創造力などの総合的な知能を育てる効果があると言われています。
では、海外でそろばん教室に通う生徒や保護者は、そろばんにどのような感想を持っているのでしょうか?この記事では、ドイツ、ポーランド、ルーマニアなどの国でそろばん教室に通っている子どもたちやその保護者の方の声を紹介します。
海外でそろばん教室に通おうと思う目的や、通ってみて感じている魅力、日本とのそれ欄の共通点などを感じてください。
できるまで反復練習をする習慣はドイツでは珍しい試み。珠を動かすことで答えが出る、魔法のツールのそろばんは大人気!ーBingo! Soroban School 塾長:山片 重信|ドイツ
Bingo! Soroban Schoolの教室はこんなところ!:Bingo! Soroban School|そろばん教室・幼児教育
ードイツでは、どのような目的でそろばん学習をする方が多いですか?
この教室で学習をしている子どもたちは、やはり計算ができるようになる、自身の成長を実感できるという嬉しさが一番の理由だと思います。
算数の成績を上げたいという親の思いとは別に、子ども本人は楽しいから続けられる、というのが本当のところではないでしょうか。
珠を動かすと答えが出る!それはまるで魔法のように感じる、と話してくれた子もいました。また、スピード感を伴うスリル、それを得るために集中するという心地よさも子どもたちにとっては楽しいようで、そろばん学習の目的の一つになっているように見受けられます。
ードイツでは保護者の方は、そろばんのどんなところに魅力を感じていますか?
算数の成績向上もしくは苦手にしないための予防策という場合と、出身国でそろばんが盛んでテレビで見て自分のこどもにもやらせたい、暗算できるようにさせたいという場合の2つが主に多い意見です。
ードイツで教える先生から見た、教育を通して感じる日本と異なる点はどんなところでしょうか?
ドイツの学校教育は理解することと、そのための説明をすごく大切にしていると感じています。よい面ももちろんありますが、そのぶん日本よりも基礎的な訓練や反復練習などが少なく感じています。
そろばんが盛んな東欧、アジアの国々とは違い、ドイツで育った子の多くはそういった面では、そろばん学習は基礎的なところを根気強く繰り返し練習する必要があるので、慣れない学習方法であるぶんハードルが少し高く感じやすいのかなというのが率直な感想です。
少し練習してみて、難しく感じた子は無理してやらなくてよい、という考え方なので、基礎計算の練習をできるまで繰り返し行うことはあまりしません。九九も、覚えきらないまま高学年になっている子がかなりの割合でいます。また、6年生くらいから電卓を使うようになり、自分で実際計算をする機会が少なくなることもあります。
計算が苦手な子をつくってしまう要因がたくさんあるため、「算数」という言葉を聞いただけで、大人も子どもも「むずかしい」「やめてくれ」といった反応をすることが多いと思います。
今5級を練習している生徒さんは、算数が一番好き。でも、クラスで算数が好きなのは私だけ、みんな算数が嫌いなんだよ、と言います。
こうした背景を考え、保護者の方々は自分の子には算数が嫌いになったり、苦手にならないでほしい、もしくは難しいと感じているところからなんとか予防策を…と思うのかもしれません。
ーこのような点をふまえて、どのようなところに気を付けて指導をされていますか?
海外の文化のよいところの一つに、しっかり自分の考えを主張することが非常に重要視されることが上げられます。しかし、まずは基礎の習得時など、まずは教科書通りにやってみることが必要になる場合もあります。
まずは教えてもらった通りにやってみる。どうしてもできない子などにはできるだけ丁寧に付き添い、基礎がきちんと身についたら、次のステージとして自分なりに工夫して学習を進めてみるよう、子どもたちの様子をよく見ながら個人のステージに合った指導をするように心がけています。
中には最初から自分の考えのもと、やってみたいという子もいます。なかなか教科書通りを試さない、受け付けない子たちに対しても、計算ができることで算数が楽しくなることや、計算が早くなることでみんなにすごいねと言ってもらえることなど、できた後の楽しいことを伝えて取り組んでもらえるよう工夫した声かけなどもしています。
ードイツで教える山片先生が思う、そろばんの最もいい所はなんですか?
そろばんは、頭だけでなく体を伴って習得していくものと感じています。なので、勉学というよりスポーツに近いことかなと思います。
そろばんが好きな子は、集中する心地よさを感じているのがとても印象的です。
人としての力から発達障害の補助まで。そろばんはさまざまなニーズを満たす万能な習い事ーAkademia Sorobanu Zawiercie 塾長:Karol Sieńkowski|ポーランド
Karol Sieńkowski先生のポーランドでの教室はこちら:
【Zawiercie校】
https://room.ishido-soroban.com/spot/1190751
【Gdynia校】
https://room.ishido-soroban.com/spot/1190599
【Siedlce校】
https://room.ishido-soroban.com/spot/1190262
ーポーランドでそろばんを習う目的はどんなものがありますか?
私が教えている教室では、いくつかの目的がメジャーなようです。
①数を数える能力の向上
学校の算数でつまずいた子供たちが、数の概念から復習をし計算がスムーズにできるようにそろばんを学習しに来ています。主に7歳から10歳までの子供たちが多いです。
②数学への興味・関心を高める
もともと算数や数学が好きな子供たちが、そろばんで計算を学ぶことでそろばん特有の数の数え方や概念を学ぶことで、より深く興味を持ち「数」を知るために通っています。
③未就学児の学校での数学教育への準備
5〜6歳の子どもが対象です。ポーランドでは、子どもは7歳から小学校に行きます。算数で足し算や引き算が始まる前に数の概念や数え方を学び、小学校での学習がスムーズに進むよう準備として通っています。
④ 発達障害を持つ子どもの学習習慣
数人ではありますが、アスペルガー症候群や、注意欠陥・多動性障害のある子どもたちが、そろばんのクラスで落ち着き、課題に集中して学ぶ力を習得するために通っています。
また、脳性まひの子どもたちは、指先の動きの訓練のために通っていたりもしています。
⑤子どもたちが将来、自分の力で未来を切り開いていくための手助けとして
子どもたちが将来大人になった時に必要になる、自立心・忍耐力・対応能力・自己研鑽など身に着けておきたい人としての力を身に着けるために通っています。
ーポーランドでは、保護者の方はそろばんのどんなところに魅力を感じていますか?
現在私の教室には、保護者でそろばん教室に通っている方はいません。
しかし、教室の運営を応援してくれる方がおり、子どもたちを通して、一緒にいろいろな取り組みに参加してくださっています。
ほかにも、そろばんの異国情緒や、子どもが頭の中で早く数を数えられるようになることに魅力を感じてくださっているようです。
ポーランドでもそろばんが注目されていて、近年そろばん教室が増加しています。我々いしど式のそろばんを除くと、ヨーロッパ式など様々な形式のそろばん教室がありますが、保護者は全般的にそろばんに対して良いイメージを持っています。
運営している教室では、3〜6ヶ月で3桁の数字を記憶して足し算ができるようになりますよ、と学習のメリットをお伝えしています。
保護者の方々の目標は、子どもたちを数学の天才にすること。しかしそれについては「そろばん学習は長いプロセスであり、結果は数年単位の長い目で見る必要があることをお伝えし続けることが大切だなと感じています。
ーご自身ではそろばんの一番の魅力は何だと思いますか?
私が感じているそろばんの最大の魅力は、子ども1人ひとりにあった学習を提供することにより、子どもの計算力を伸ばすことができること。
またそれと同時に、学ぶということがどのようなことなのか、大人になってからも役立つ内面的なスキル、例えば自立心、課題に対する集中力、モチベーション、積極性、ストレス耐性、限られた時間の中で答えや成果を出すタイムプレッシャーなどにも取り組むことができることです。
そろばんは計算力だけではなく外国語の習得も早い!?将来大きく羽ばたく子どもたちのきっかけになるそろばんーSuperminds Academy 塾長:Aneta Grzanek|ポーランド
Aneta Grzanek先生のそろばん教室はこちら:
【ウッチ校】
https://room.ishido-soroban.com/spot/1190261
【ワルシャワ分校】
https://room.ishido-soroban.com/spot/1190750
ーポーランドでそろばんを習う目的はどんなものがありますか?
ポーランドでは、いくつかの理由から暗算コースに参加することを選択します。
中でも特に多いのは、計算力を鍛えて瞬時にで計算ができるよう算数スキルを向上させること。ほかにも集中力と記憶力を高めることにも期待しています。
また、そろばんの計算を学習している子供たちは、外国語をはるかに早く習得することができることもあるようです。中には「政治家になりたい」という大きな夢を持つ学生もいます。
ーポーランドでは、保護者の方はそろばんのどんなところに魅力を感じていますか?
ほとんどの場合、計算力のために教室に通っていただいています。
ポーランドでは計算力の向上のために塾などに通うと複雑なコンテンツを学んだり場合が多いのですが、そろばん学習を知ると、その複雑なポーランドのシステムに比べて、非常にシンプル化されているメソッドに驚かれることが多いです。
五感すべての感覚が関与するため、間違いなく脳力開発によい教育です。5歳の生徒さんでも、2桁または3桁の数字の計算ができます。このような成果はポーランドの保護者の方々には大変印象的で、かつ魅力的に映っていると思います。
ーご自身ではそろばんの一番の魅力は何だと思いますか?
幼い頃からの計算力だけではない総合的な力を身に着ける可能性と、小さなステップで目標に近づくという哲学だと思います。
目標達成は誰にでも可能であることを示し、そこに必要なのは忍耐力と、少しの目標達成へのモチベーション、そして結果だけです。これらのスキルを実際に子供たちに教えることは、彼らの人生のあらゆる分野に大きな影響を与えます。
ですから、生徒に目標を達成する方法を示すことは魅力でもありやりがいでもあるところです。
そろばんを通じて身に着ける力は将来必要な「自立」そのものーLOGICLUB SMART in Sibiu 塾長:Andreea Matei|ルーマニア
ルーマニアでの教室の様子はこちら:LOGICLUB SMART in Sibiu|そろばん教室・幼児教育
ールーマニアでそろばんを習う目的はどんなものがありますか?
ルーマニアでは、そろばんを数か月勉強した子供たちの保護者の方から、子供たちが忍耐強くなり、集中力が増し、算数や宿題、その他の活動に関してシンプルかつ積極的に取り組むようになったと言う声が多く聞かれます。
保護者の方の多くは、スポーツとそろばんを子どもの習い事として組み合わせて学ぶことを勧めていて、身体的にも精神的にも発達を両立させるために非常に相乗効果があると感じているからです。
子どもたちからは、算数でクラスで一番になった、算数の授業が簡単に理解できるという話を聞くことがあります。それが自信になり、暗算で先生やクラスメイトに驚かれるんだよ!と誇らしい顔で話してくれます。
また、テストに失敗したときに、そこから多くの努力を重ねた結果、合格することができたとはなしてくれたこともありました。これは素晴らしいことです。重要なことを達成できた、自分の限界を超えたと感じ、できないことなんて何もないんだ!と学びます。
これもまた、自信につながっているんです。
ールーマニアでは、保護者の方はそろばんのどんなところに魅力を感じていますか?
先ほども出てきました、算数での活躍や計算力の向上のほかにも、学校の重要な試験のため、子供たちに時間の管理についても学んでもらう機会をそろばん教室での試験を通じて作っています。
実際のテストの機会には、その学びを活用し、非常によく準備しています。試験時間の配分や試験勉強の計画など、感情やストレスを管理する方法なども学ぶので、試験というプレッシャーのかかる場面でも、感情的な観点からもそろばんを学ぶことにメリットを感じてもらえているのではないかと思っています。
ーご自身ではそろばんの一番の魅力は何だと思いますか?
おそらく、何よりも良いことは、自信が持てること、忍耐力や集中力が身につくこと、そして努力によって何でも達成できるという成功体験ができることではないかと思います。
これは、そろばんコースを離れてしまったあとも、将来やりたいことや身に降りかかること、努力しなければいけないことなどすべてにおいて、人生を自立して生きていくために必要なスキルだと思います。
まとめ
海外のそろばん教室はまだまだ数は少ないですが、実際そろばん教室に通う子どもも保護者の方も、計算力だけではない「6つの力」に魅力を感じ、意欲的に学習に取り組んでいます。
また、いしど式の掲げる「自立」は海外でも共通で必要な力とされ、将来自分の力で生きていく上で必要な力を身に付けることができると実感している方も多くいます。
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